親子で体験「保育園留学」とは?メリットとデメリットを解説 | Yohana

親子で体験「保育園留学」とは?メリットとデメリットを解説

「あわただしい都会を離れ、豊かな自然の中で子どもを育てたい」という願いを叶える選択肢としていま注目を集めているのが、「保育園留学」です。ご家族で地方に短期滞在し、現地の保育園を利用することで、お子さまに貴重な自然体験をさせることができます。また、地域とゆるやかにつながりながら保護者の仕事も継続できるのが特徴です。本記事では、保育園留学の基本的な仕組みからメリット・デメリット、費用、家族の状況に合わせたおすすめの留学スタイルの選び方などを解説します。

保育園留学(山村留学)とは?

保育園留学とは、自然豊かな地域の保育園にお子さまを通わせながら、ご家族でその土地での暮らしを体験できる1~2週間程度の短期滞在プログラムです。「山村留学」と呼ばれることもあります。


このプログラムは内閣府の「一時預かり保育」制度を活用したもので、株式会社キッチハイクが2021年から提供を開始しました。2024年時点で全国40以上の自治体の園で導入され、累計1,200組以上の家族が参加しており、その人気は年々高まっています。


保護者はリモートワークなどで仕事と育児を両立しながら、お子さまはのびのびと地元の保育園に通うことができる、「子どもが主役」の体験型移住と言えるでしょう。


普段とは違う環境で、お子さまに特別な体験をさせたい。家族みんなで、新しい土地での暮らしを楽しみたい。そんなご家族にぴったりのプログラムが保育園留学なのです。


※「保育園留学」の名称は株式会社キッチハイクの商標です。


▼参考資料はこちら

キッチハイク『保育園留学』

キッチハイク『保育園留学とは』

保育園留学のメリット

保育園留学はお子さまにとってはもちろん、保護者にもたくさんのメリットがあります。

●子ども:大自然に触れて心身ともに成長できる

都市部の保育園や幼稚園は、園庭に十分なスペースがなかったり、遊具が少なかったりと、思い切り体を動かして遊べないことも多いのが現状です。

一方、保育園留学先では、海・山・森・川など、都会の生活ではなかなか触れ合うことのできない広大な自然の中でのびのびと遊べます。

現地の子どもたちと一緒に遊ぶなかでさまざまな発見や感動が得られ、好奇心や探求心、新たな感性が育つでしょう。

いつもとは異なる文化や価値観に触れることで視野が広がり、社会性やコミュニケーション能力の発達にもつながります。

●保護者:仕事と子育てを両立できる

お子さまに自然体験をさせたいと思いつつも、仕事との兼ね合いに悩んでいる保護者にとっても、保育園留学はおすすめです。

滞在中は現地の保育園にお子さまを預けられるため、リモートワークに集中できます。宿泊施設にはWi-Fi環境が整備されており、地域によってはコワーキングスペースが併設されていることも。環境を変えることで新たなアイデアや発想が生まれるかもしれません。

●移住前のお試しになる

将来的に地方移住を検討されているご家族にとって、保育園留学の体験はお試し移住として非常に役立ちます。


実際にその地域で生活してみることで、気候や文化、地域の人々との交流など、Webや冊子資料だけでは分からないリアルな情報を得ることができ、移住後の生活を具体的にイメージできるでしょう。

保育園留学のデメリットや注意点

魅力が詰まった保育園留学ですが、検討の際には以下のようなデメリットもふまえて家族でよく話し合うことが大切です。

●費用がかかる

保育園留学には、保育料に加えて滞在中の宿泊費・食費・現地までの交通費など、さまざまな費用がかかります。家族の人数や滞在期間・地域によっては、総額でかなりの金額になる可能性があります。

ただ、費用を抑える方法もあります。たとえば一部の自治体では、保育園留学の費用の一部を補助する制度や、ふるさと納税の返礼品として保育園留学の費用を支払う「留学先納税」という制度の利用も可能です。

これらの制度については、後半の「保育園留学にはどれくらいの費用がかかる?」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

●人気の園は予約が取りにくい

保育園留学は近年人気が高まっているため、特に人気の高い園や長期休暇期間は予約が取りにくく、第一希望の園や時期に利用できない可能性があります。

一般的に春休み・GW・夏休み・年末年始などの長期休暇は予約が集中しやすく、競争率が高くなります。一方、これらの期間を避ければ比較的予約が取りやすいので、早めに情報収集を行ったり、複数の候補を検討したりと、余裕を持って計画を立てておきましょう。

●短期間だと慣れる前に終わってしまう

保育園留学の期間は、1〜2週間程度がもっとも多いパターンです。人見知りしやすいお子さまや、新しい環境に慣れるのに時間がかかるお子さまの場合、せっかく留学しても現地の保育園に馴染めないまま終わってしまう可能性も否定できません。

性格や発達段階に合わせて長めの留学を検討したり、事前に何度か同じ地域を訪問したりするなど、慎重な準備が必要になるかもしれません。心配な場合は事前に保育園に相談してみるのもよいでしょう。

保育園留学にはどれくらいの費用がかかる?

「保育園留学に興味はあるけれど、費用がどれくらいかかるのか気になる」という方も多いのではないでしょうか。ここでは保育園留学にかかる費用の目安と、費用を抑えるためのコツをご紹介します。

●保育園留学の予算

保育園留学の料金プランは、留学先の施設や期間・参加人数によって異なります。一例として、キッチハイクの保育園留学では以下のものが基本的なプランに含まれています。

預かり保育料

宿泊費

生活備品

Wi-Fi利用料(宿泊施設内)

大人2名・子ども1名で参加した場合の費用の目安は以下の通りです。

1週間:約12万円~

2週間:約18万円~


この金額はあくまで目安であり、選択する留学先やプラン・オプション(食事の有無など)によって大きく変動します。詳細な料金については各留学先の紹介ページをご確認ください。


▼参考資料はこちら

キッチハイク『料金プラン』

キッチハイク『予約サイト』

●留学費用を抑えるコツは?

保育園留学の費用を少しでも抑えたいという方のために、いくつかのコツもご紹介します。

【徒歩で生活できる留学先を選ぶ】

現地での主な交通手段が車の場合、徒歩圏内にスーパーや商店のある留学先を選べば必要な日だけレンタカーを利用すればよいため、費用を節約できます。

【自宅から近い留学先を選ぶ】

遠方の留学先は往復の交通費が高額になります。自宅から比較的近い自然豊かなエリアを選べば、交通費を抑えることができます。

【食事なしのプランを選ぶ】

食事なしのプランを選び、自炊することで食費を節約できます。

【オフシーズンを狙う】

長期休暇期間(春休み・GW・夏休み・年末年始など)は多くの場合、料金が高めに設定されています。これらの時期を避けることでも費用を抑えられるでしょう。

【「留学先納税」を利用する】

ふるさと納税の返礼品として、寄付額の3割を保育園留学費用に充てられる「留学先納税」を取り入れている自治体もあります。


▼参考資料はこちら

キッチハイク『保育園留学の費用・料金を抑えるコツ』

【状況別】おすすめの留学場所やスタイル

保育園留学にはさまざまなスタイルがあるため、ご家族の状況や希望に合わせて最適な場所を選ぶことが大切です。「うちには無理かも…」と思っていても、留学先や期間、過ごし方によっては無理なく保育園留学を体験できる可能性があります。

【仕事が休めない/リモートワークが難しい場合】
GWなどの連休を利用した短期留学を検討しましょう。祝日は保育園がお休みですが、その分、家族水入らずの時間をたっぷりと楽しめます。

【仕事にも集中したい場合】
コワーキングスペース併設やWi-Fi環境が整っている施設を選びましょう。緊急の仕事のトラブルにも対応しやすい、居住地や市街地から近い留学先を選ぶのもおすすめです。

【子どもが人見知りな場合】
お友達家族と一緒に保育園留学に参加するという方法もあります。仲の良いお友達と一緒なら、お子さまも安心して新しい環境に飛び込めるでしょう。

【普段はなかなかできない体験がしたい場合】
北海道での雪遊び、沖縄や海沿いの地域での海遊び、農業が盛んな地域での収穫体験など、その土地ならではの体験ができる留学先を選びましょう。

【学びを大切にしたい場合】
英語に触れられるプログラムがある園や、モンテッソーリ教育、自然学習に力を入れている園など、教育方針に特徴のある留学先がおすすめです。

▼参考資料はこちら

キッチハイク『予約サイト』

最高の保育園留学にするためにYohanaができること

留学先の選定や時期の検討、候補先の比較、持ち物の準備まで、忙しい毎日にやるべきことは数多くあります。Yohanaでは、Yohanaメンバーの挑戦をリサーチの面からサポートしています。たとえば、次のようなお手伝いができます。

・自宅から5時間以内で行ける保育園留学先の調査

お客様のご要望に合わせて、自宅から5時間以内のアクセスしやすい保育園留学先をピックアップします。交通手段や所要時間、施設の特徴などを詳しく調べてご提案します。また、体験談や口コミ情報なども収集し、実際の利用者の声をお届けします。

・保育園留学に向けた準備物リスト作り

お子さまの年齢や留学期間に応じて、必要な持ち物をリストアップします。季節や現地の気候を考慮した衣類、施設での生活に必要な備品など、細かな準備物まで漏れなくまとめます。また、現地で調達できるものと自宅から持参すべきものを区別し、効率的な準備をサポートします。

・保育園留学先や宿泊先近郊の観光地調査

留学先や宿泊先周辺の観光スポットや子連れで楽しめる施設について、アクセス、設備、料金などを詳しくリサーチします。また、周辺で利用できるレンタカーなどのサービスもご提案。休日のご家族でのお出かけがより充実したものになるよう、おすすめスポットをまとめてご案内します。 

自然の中で忘れられない親子時間を過ごそう

お子さまのかけがえのない体験と、家族の思い出作りのため「保育園留学もいいな」と考えているご家庭も増えているかと思います。


本記事では、保育園留学の基本的な仕組みから、お子さまと保護者それぞれのメリット、費用の目安、留学先の選び方まで、実際の計画に役立つ情報をご紹介しました。


費用面や準備の負担はありますが、お子さまが小さな時期にしかできない特別な体験は、きっとご家族の大切な思い出となるはずです。本記事を参考に、ご家族の状況に合った保育園留学プランを見つけ、かけがえのない親子の時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。